ARTIST
アーティスト
アリ・バユアジ
Ari Bayuaji
- 展示
1975年モジョケルト(インドネシア)生まれ。インドネシアで土木工学を学んだバユアジは、技師としての就業を経て、モントリオールのコンコルディア大学にて美術を学んだ。アーティストとしてのキャリアの初期より世界各地での滞在制作を行い、各地に根ざした物語や歴史、環境問題を主題に、自然物や既製品を用いたインスタレーションを多く手がけてきた。
「Weaving the Ocean(海を織る)」は、モントリオールとバリ島を行き来していたバユアジが、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の移動制限により島から出られなくなった際に立ち上げたプロジェクトである。海岸に漂着したナイロン製の魚網を素材に、バリの伝統技法をもつ職人たちとの協働を通じて、繊細なタペストリーへと昇華させた。本プロジェクトを通して、バユアジは観光に依存しないバリ島における持続可能な経済や資源の活用のあり方を提示している。しかし、こうした今日的な課題を単なる批評にとどめることなく、むしろそれらを作品制作の一部として捉え、美的かつ協働的な実践として表現に取り込んでいるのが特徴であろう。
主な展覧会に、個展「海の音」(ミヅマアートギャラリー、2025年)、「瞑想の行為」(カナダ大使館高円宮記念ギャラリー、2025年)、グループ展「清州クラフトビエンナーレ(韓国、2023年)、「バンコクアートビエンナーレ」(タイ、2024年)など。作品はモントリオール美術館やケベック国立美術館などに収蔵されている。
展示
岩瀬エリア
I-2|セイマイジョ
展示風景「瞑想の行為」(カナダ大使館高円宮記念ギャラリー、2025年)
展示風景「インド洋クラフトトリエンナーレ2024」(ジョン・カーティン・ギャラリー・オーストラリア、2024年)
《グリーン・フィールド》(部分)2025年 プラスチック、綿 作家蔵