GO FOR KOGEI 2025
GO FOR KOGEI 2025

ARTIST

アーティスト

コレクティブアクション

Collective Action

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コレクティブアクションは、美術家であり、自然布の蒐集家・研究家として知られる吉田真一郎と、キュレーターの秋元雄史によって結成されたアーティストコレクティブである。同コレクティブの活動歴として、2024年にパリで開催されたアートフェア「Asia NOW 2024」にて《民藝スピリット「貧」》の展示を行った。そこでは、江戸時代から明治時代までに制作された自然布の仕事着を通じて民藝的な美を再評価し、今日的なインスタレーションとして提示した。これらの着物に用いられた布は、野山に自生する、あるいは人の手によって栽培された植物(葛、芭蕉、大麻など)から繊維をとり、時に使い古された紙などと撚り合わせ、織られたものである。公家や武家の文化から生まれる金満的な美とは異なり、そこには無駄を削いだ庶民の暮らしのなかで育まれた「貧」の美が立ち上がる。それらは、現代社会とも共有可能なエコロジカルなものづくりである一方、個に依らない集団性の中から生まれる新たな可能性を内包している。
吉田真一郎は、1948年京都府生まれ。かつては白を追求するペインティングを制作していたが、ヨーゼフ・ボイスとの出会いから制作そのものを見直し、古美術や民俗学を学び、「白の探求」という視点から苧麻布や大麻布の研究や収集・発表を40年以上にわたって行ってきた。GO FOR KOGEI 2022の特別展「つくる—土地、くらし、祈りが織りなすもの」(勝興寺、2022年)にも出展した。

展示

東山エリア

H-2|SKLo

コレクティブアクション《民藝スピリット「貧」》2024年 個人蔵 Photo: Kotaro Tanaka

コレクティブアクション《民藝スピリット「貧」》2024年 個人蔵 展示風景「Asia NOW 2024」(パリ造幣局博物館、2024年) Photo: Nadia Ermakova.

吉田真一郎《白》2022年 着物 作家蔵 展示風景「GO FOR KOGEI 2022」(那谷寺、2022年)Photo: Katano Masahiro